私が子供の頃はこんなものなかったが、今は家庭でも多くの公共施設でも当たり前になってしまった。海外ではまだあまり見かけないが、徐々に広まっていくのであろうか? ウオッシュレットはOB990を購入する前から、「次のヨットでは設置しよう!」と考えていた。
選定
但し、家庭用のウオッシュレットをヨットのトイレに設置するのは少し大変である。トイレに交流電源が必要だし、トイレも普通のマリン用トイレでは小さいので、大きな家庭用サイズにする必要がある。そこまでするつもりはなかったので、AMAZON等で売っている、電源不要の後付けが簡単な数千円のウオッシュレットをなんとなく考えていた。しかしヨットを購入し、具体的にウオッシュレットの選定を始めてみるといくつかの課題が出てきた。主なものは下記である。
- 操作部が左か右か
- 体格(設置時の干渉)
- 水配管接続規格
このうち最も困ったのは、操作部の左右である。JABSCOのマリントイレのポンプ部分は左右どちらにも組み付けることができ、多くの場合はJABSCOカタログの写真に掲載されているようにポンプを左手で操作するように左側に設置されている場合が多いのであるが、私のヨットでは下写真のように右側に設置されていた。

一方ほとんどのウオッシュレットは操作部が右側に設定されており、トイレポンプと干渉してしまうのである。選択肢は3つあり、①無駄に高価で不要な部品もセットになっている操作部左設置を選択できるウオッシュレットの購入か、②JABSCOトイレのポンプ部を左に設置し直すか、③両方右側にあっても干渉しないように特別な工夫をするか、である。最初に③を考え、最も干渉しにくいウオッシュレットを探したり、ウオッシュレットの位置を少し高くする工夫を考えたり、いろいろ検討したがいい方法がなく諦めた。次に②について検討したが、いろいろ大変そうであり、特にトイレを船体に固定しているボルトの裏側が多分ナットがあるのだが、どこから掴むことができるのかわからなかった。もしかしたら木ネジなのかもしれないが、結局②に手を出すことはリスク大の気がしてやめた。あきらめて①にしようかと考え、再度Amazonでウオッシュレットを探してみたら、非常にシンプルであるが、左右どちらにも設置できる新製品?を偶然?見つけることができた。多くは下左写真のように樹脂ケースで形成されており、温水と冷水が両方接続できたり、おしりとビデ用ノズルが両方付いていたりして体格も大きいが、発見したものは右下写真のもので、配管は冷水のみ、ノズルもおしり用のみで、樹脂ケースもなく、かつ操作部は左右どちらにも変更可能である。


検討の上、この新たに発見したウオッシュレットを発注することとした。構造がシンプルなので、体格(横幅、基台厚さ等)も小さく、設置もほぼ問題なさそうであった。水配管の接続については商品説明での記載が不十分であったので、事前にAmazonのシステムで問い合わせをしたものの完全にはわからず。しかし恐らくなんとかなるだろうと判断した。
取付
実際に届いたものは、上右写真と配置が異なり、操作部が左手側に取り付けられていた。少しラッキーである。位置を変更し直す手間が省けた。基台部分がステンレスで薄く(2mm)、トイレへの設置も比較的楽であった。ただ、ウオッシュレットを取り付ける時に、便座も2mm高くした方が便座を閉じたときの据わりが良いので、下写真のように便座取付ネジ部にゴムを挟み込んでかさ上げした。

そして便器の上にウオッシュレットを設置して水供給ホースを接続した状態が下記。

両面テープでステンレス基台を便器に貼り付けている。また写真右側の細い白ホースは、船内の水道部から分岐してきた水供給ホース。非常にシンプルにコンパクトに設置できた。下写真は便座を閉じた状態。操作部を回すと水圧でノズルが下へ下がり、水は非常に強い勢いで出ることは確認したが、実際の使用は今後である。
