南東北ヨーロッパバックパッカー@2024.10

日本を出発してから9日目、ここからは一人旅である。下の地図は、トルコを含む今回の行程で、赤線はフライト移動、青線はバス移動、●は宿泊又は観光した主な場所である。当初はイスタンブールーアテネ間、アテネードブロブニク間もバスを探したが、この区間をつなぐバスは非常に遠回りになっており、ここはフライト移動とした。最後のエストニアからポーランドへのフライトは特典航空券の一部である。また一人旅での宿泊はホステルと呼ばれる2段ベッドで共同部屋の宿を多く活用したこともあり、ギリシャ~ポーランド間の一人旅の費用は、交通費、宿泊費、食費、観光費等全て込み込みで約10000円/日(エストニアーポーランド間のフライトは特典航空券なので、これは除く)とそこそこ安く旅することができた。西欧に行くと同じような旅であってももっと費用が掛かっていたと思う。円安とは言え、まだヨーロッパでも東の方は比較的安価であった。タイトルには「南東北ヨーロッパ」と書いたが、いろいろな分類があり、正直どういう表現が正しいのかわからない。そこはご容赦頂きたい。

下写真は、この旅行で使ったバックパックである。今回いろいろネットで情報調査の上、選択&新たに購入したが、非常に使い勝手が良かった。またこれは40Lであるが、若干余裕ありの荷物量であった。

さて、旅についてであるが、トルコイスタンブールからギリシャアテネまで、初めて使ったTrip.comで予約したフライトで移動。空港から宿の近くまで電車で移動し、最後は徒歩約5分程度で宿に到着。到着は夜の10時頃であった。アテネは危ない場所が何か所かあり、私の徒歩での移動地域は若干危ない場所に近かったので少し緊張していたが、道路に出てみると人通りも多く、少し安心したのを覚えている。尚、Trip.comでフライトを予約した人はわかるかもしれないが、Trip.comでのフライト価格は数日毎にめまぐるしく変わる。パターンを予測して最安値で購入しようとしていたが、これがなかなか難しかった。満席で取れないリスクも考えないといけない。最安値は逃したものの、最終的にそこそこ安い価格では購入できた。

10日目:ギリシャ(アテネ)~クロアチア(ドブロブニク)

アテネには昨夜到着し、ドブロブニクへのフライトは今夜なので、今日は丸一日アテネ観光に使える。なので、いろいろな所に入場できる共通一日券を購入し、これで行けるところはほぼ観光した。一日歩きまわったので結構疲れたが、さすが世界的観光地アテネ、見どころがたくさんある。古代遺跡は、トルコでもたくさん観光したので少し慣れてしまってはいるが、それでも素晴らしかった。下写真は、観光したほんの一部であるが、アクロポリスである。

一日観光を楽しんだ後は、宿へ預けていた荷物を受け取って、電車で空港へ。そしてドブロブニクへ向かった。ドブロブニクでは空港から街まではバス。街に着いたのは23時近かったと思う。が遅かったおかげで、下写真のような美しい夜の街並みを見ることができた。下写真は、バス停から宿に向かう途中で、旧市街の中央通りである。多くの人が歩くことで磨かれているのか、路面がピカピカで美しい。また、遅い時間であるが思ったより人がいて、賑わっている店もあった。

11日目:クロアチア(ドブロブニク)~クロアチア(スプリト)

今日も朝から天気がいい。今日は15時頃発の長距離バスでスプリトまで移動なので、それまでの間がドブロブニクの観光時間である。まずは観光案内所へドブロブニク一日パスを購入に行ったが、ネットで購入してくれ!と言われ、早速ネットで購入。最初に一番行きたかった城壁巡り(城壁一周)に行った。下2枚の写真は城壁上からの写真。街並みやオレンジ?一色の屋根が美しい。

城壁を一周してからは、海辺へ。あまり人はいなかったが、なんとなく進んでいくと、下写真のような美しい海岸が現れた。

下の写真はロブリイェナッツ要塞へ上がる途中からのコバルト色の海とその向こうに広がる城壁に囲まれた旧市街。ここも美しい。1日パスで入れる施設でも休館中のところもあって全て回ることはできなかったが、美しい海と旧市街の街並みを十分楽しむことができた。

観光後は、宿で荷物を引き取り、路線バスで長距離バスターミナルまで移動。そこからは、長距離バスでスプリトに向かった。尚、トルコではObiletというバスアプリを使ったが、ここから後のヨーロッパでは、全てFlixbusにお世話になった。スプリトに到着したのは、19時ころであっただろうか?昼間は昼間で美しいのであろうが、黄昏時の海辺(下写真)もまた美しかった。

明日は早朝発のバスで出発なので、残念ながらスプリトを昼間に観光することはできない。なので、宿にチェックインして荷物を置いたあと、夕食を兼ねて街を散策した。ここも遺跡がたくさんあり、一日くらいいても良いところだが、私の計画ミスである。夕食にハンバーガーを食べて、その後は宿へ戻った。

12日目:クロアチア(スプリト)~プリトヴィッツェ湖群国立公園~クロアチア(ザグレブ)

今日は、スプリトを早朝に出発し、プリトヴィッツェ湖群国立公園を観光後、ザグレブまでの移動。移動は全て予約済のバスである。本日のバス車窓は比較的単調で眠っていることも多かったが、プリトヴィッツェ湖群国立公園は素晴らしく、元気に歩き回った。トルコではまだ海水浴をしている人もいるくらい暑かったが、ここまで北上してくると、少しずつ秋めいてくる。下5枚はプリトヴィッツェ湖群国立公園の写真である。今までの主に古代遺跡や街並みといった人工の美しさとはまた違った自然の美しさに浸り堪能した日であった。

ザグレブに到着したのは暗くなってから。この町ではあまり見たいものはなかったので、宿泊するだけの通過点となった。

13日目:クロアチア(ザグレブ)~オーストリア(ウィーン)~スロバキア(ブラチスラバ)

本日も移動の多い一日である。早朝にザグレブを出発し、昼前後にウィーン到着。長距離バスターミナルは市街地から少し離れているので、地下鉄で市街地まで移動。この日はコインロッカー等、バックパックを預ける施設がすぐに見つからなかったので、少し重いが背負って行動することとなった。同じヨーロッパでも移動するにつれて少しずつ観光の目玉が変わってくる。ここまでくると古代遺跡はあまり見当たらず、教会など中世以降の街並みが中心になってくる。私が観光したのがそうだっただけかもしれないが。ウィーンは主な見どころが集中しているので、それらを回るには徒歩でもあまり時間はかからなかった。下写真は、シュテファン大聖堂。外観も素晴らしかったが、内部も素晴らしかった。

速足でウィーンを観光後、再びバスで隣国スロバキアのブラチスラバに向かった。

14日目:スロバキア(ブラチスラバ)~チェコ(プラハ)

この日は午前中ブラチスラバを観光後、午後にはバスでプラハまで移動である。ブラチスラバで観光したい場所はそんなに多くなかったので、半日で丁度いいくらいであった。下写真は、青の教会。朝早くまだ入り口は閉じていて中には入れなかったが、外観は珍しくかつ美しい水色である。

ブラチスラバには変わった銅像がいくつかあるらしいが、最も有名なチュミルという銅像が下写真である。マンホールから身を乗り出す下水作業員とのこと。皆が頭を撫でるのか、ヘルメットは金色に光っていた。

順序は逆になったが、下は昨夜ブラチスラバ到着後に夕食を頂いたレストランである。年季の入った結構いい感じの店構えで料理も美味しかった。宿から歩いて1分くらいのところにある。

ブラチスラバ観光後は、バスでプラハへ。到着は暗くなってからで、この日の夕食はスーパーでパン等を買い込んで宿で食べた。私の後からやってきた若者グループが、夜中も結構うるさかったのを覚えている。眠れないほどではなかったが。

15日目:チェコ(プラハ)~夜行バス

久しぶりの雨である。そして北上するにつれて気温も下がってくる。この日は初めてダウンジャケットを着て観光に出かけた。午前中にプラハ城や大聖堂、カレル橋など主な観光処を見て回った。

下がカレル橋。

そして、午後からは、ポーランドを通り越してリトアニアのヴィリニュスまでの、今回の旅行で最長時間のバス移動である。乗車時間は約22時間。尚、Flixbusでは、追加料金を払うことで、隣り合った2席を独占することもできるのだが、このバス乗車では乗車時間が長く、夜行でもあるので、最前席の2席を確保して、少しゆったりとしたバス移動とすることができた。しかし、こんなに長いバス乗車は人生初でもあるので、それなりに疲れたが、途中で何度か休憩や簡単な食事のための短時間停車もあったので、特に体調を崩すこともなく、移動することができた。

16日目:夜行バス~リトアニア(ヴィリニュス)

下写真は、給油と休憩のために停車中のFlixbus。Flixbusは大体こんな感じの黄緑のバスである。1,2回提携会社のバスだったこともあったが。

22時間ほどのバス乗車を終えて、ヴィリニュスに到着したのは、昼前。まずは宿に徒歩で直行すると、部屋に入ることができたので、早速荷物を置いて、市内観光に出かけた。ここまで北上すると景色はがらっと変わる。木々はすっかり紅葉し、落葉も始まりかけていた。リトアニアは、バルト3国の1つであり、諸説はあるが国連の分類では北欧に分類されるらしい。町の雰囲気も昨日までと異なり、より洗練されているようにも感じる。尚、ロシアの飛び地にも接しており、戦争に関する感度も高いようで、所々でウクライナの国旗を見かけた。下写真は、ケディミナス塔を見上げたところ。

17日目:リトアニア(ヴィリニュス)~ラトビア(リガ)

この日は午前中に、バスで一時間弱(だったかな?)のトラカイまで観光に行き、午後からは長距離バスで隣国のラトビアのリガまで移動予定。なので、前日に時刻を調べた始発バスでトラカイへ出かけた。トラカイは湖とトラカイ島城が美しい場所とのことで行くことにしたが、天気もよく、来て良かったと思える美しい場所であった。下4枚の写真はトラカイで撮影したもの。

上記写真のヨットは、オーナーが観光客を乗せて湖遊覧をするとのことで希望者を募っていた。乗る人はいるのかな?と疑問に思ったが。トラカイ城は外から見ているだけでも十分満足できたので、内部見学はパスし、またバスに乗って町まで戻り、宿で荷物を受け取ってから、ラトビア行のバスに乗り込んだ。ラトビアのリガには夕刻に到着し、そのまま宿まで徒歩で直行した。

18日目:ラトビア(リガ)~エストニア(タリン)

本日は15時頃発のバスでタリンに向かう予定なので、リガの観光はそれまでである。市街地では、リガ大聖堂や聖ペテロ教会など徒歩圏内で見学できるが、どれも外観のみの観光。

その後、時間があったので、電車で30分+徒歩30分弱の郊外にある屋外民俗学博物館に行った。閑散としていたが、下写真のような中世以降の家屋などが展示されており、内部見学も含めて2時間くらい歩き回った。

見学後は、また市街地まで戻り、宿で荷物を受け取って、タリン行のバスに乗り込んだ。タリン到着は夜。バスターミナルから宿までは徒歩では遠く、電車+徒歩で移動。この日の夕食はスーパーでパンなどを買い込んで、宿にチェックイン後、部屋で食べた。タリンでは同じ宿で2泊の予定なので、明日は丸々一日タリン観光である。

19日目:エストニア(タリン)

ヴィリニュスやリガは、今回の旅行を計画するまで聞いたことが無い街の名前であったが、タリンは何度か聞いていて興味があった。実際に街を歩いてみても、ヴィリニュスやリガよりも見どころが多い。城壁の上を歩ける場所もあるのだが、私が行ったときは休業日で歩くことはできなかった。しかし、美しい街を楽しむことができた。下の石畳の通りは、聖カタリーナの小径という名がついている。中世の街並みが美しい。

下は、塔の広場から見た塔と城壁。ここまで北上すると、枯れ葉が舞う季節になったが、人は多くなくのんびりと見て回ることができた。

下は15世紀から営業を続けているヨーロッパ最古の薬局らしい。現役バリバリである。

時間があったので、バルト海奥のフィンランド湾側まで行ってみたが、空の雲も海の色も風の冷たさもすっかり冬であった。とは言ってもタリンの冬はこんなものではないのだろうけど。

今回のバックパック旅行も、ここまで来るとほぼ終わりである。あとはポーランドのワルシャワ観光が残ってはいるが、最北部まで来て、気分的にも達成感あり。ということで、最後に美味しいものを食べたくなり、少し贅沢だが、今夜の夕食が下記。美味しかった。

明日は早朝のフライト。空港への公共交通機関はまだ動いていないので、Boltで配車依頼をしてから、眠りについた。ちなみにBoltを使うのは初めてだったが、この地域では結構メジャーとのことだったのでBoltを選んだ。

20日目:エストニア(タリン)~ポーランド(ワルシャワ)

朝の暗い時間であったが、約束通りBoltの配車がやってきた。助手席にペットの犬を乗せた女性ドライバーであった。空港への移動もフライトも問題なく、ワルシャワには午前中の早い時間に到着。路線バス+徒歩にて宿に行き、荷物を預けてから市内観光へ。ワルシャワも主な見どころは全て近くにあるので、全て徒歩で観光。観光地中心部は結構賑わっていた。

21日目:ポーランド(ワルシャワ)~帰国

本日が本当に旅行最後の日。フライトは午後なので、午前中は観光できる。市街地は昨日観光したので、今日は郊外で少し遠いが、バスでヴィラヌフ宮殿に行くことにした。ルートと時間を考えると、ヴィラヌフ宮殿からそのまま空港に直行するのが便利そうだったので、バックパックも持っていくこととした。下写真がヴィラヌフ宮殿。外観も美しいが、内部は博物館のように多くの展示品があり、見応えがあった。

また、ヴィラヌフ宮殿の裏手には美しい散策路もあり、すっかり紅葉していた。タリンからは南下してきたからか、ほぼ冬のタリンから季節が秋に戻った感じがした。

ワルシャワからは、東京までの直行フライト。今回の旅行では、途中で頭痛になったり、小物を無くしたり、小さいトラブルは幾つかあったが、大きなトラブルなく、いつかはやってみたいと思っていた初めての海外バックパッカーをすることができて大きな思い出にすることができた。40Lのバックパック1つでも、そんなに不便しなくてもなんとかなるものである。着替えは乾燥しやすい素材を選び、肌着は3日分、隔日で洗面やシャワー時に手洗いしていたことが多かった。体積が小さくなるダウンジャケットやバックパックなど新たに購入したものも多かったが、これらは大いに役立った。トルコを含めてもたった3週間で夏から冬になる経験や、22時間のバス乗車も初めての経験。これを書いている今は、旅行してから10か月弱経っており、かなり忘れた部分もあるが、書くことによって脳裏に蘇ってきたこともある。年を取っての新たなチャレンジは大変だが楽しく、これからもできる範囲で新しいことにチャレンジしていきたい。

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