マリーナ桟橋のリニューアルが3月中旬に完成した。仮の場所からリニューアル後の正式な係留場所に移動することになるが、私が今のヨットをここに回航してきたのはリニューアル中だったため、正式な場所への係留は初めてとなる。移動に伴い、離着岸を容易にするために桟橋側にもフェンダーを設置することとしたが、購入すると結構な費用となる。そこで以前見て記憶に残っていた「ヨットAdagio」さんのブログを参考にして、自作することとした。
材料入手
緩衝物
緩衝材としては、ヨットAdagioさんが使っていたプチプチをホームセンターで購入。プチプチを取り出したあとの袋だけではあるが、参考のために写真を下に。幅1200mm、長さ42mで約2000円。製作したいフェンダーは直径約20cm程度を想定していたが、プチプチ42m巻きの直径から計算してみると、直径約20cmのものが3個作れることがわかった。

軸材
最初はヨットAdagioさんも使用していた塩ビパイプ一択で、上記の製作個数計算する前は2個製作するつもりだったので、プチプチと同時に塩ビパイプを2本購入。必要長さは130cm程度なのだが、これをカバーできる塩ビパイプは200cmしかない。意外と高い(記憶では1本900円くらい?)が、プチプチと同時に2本購入。上記の個数計算をして、追加で1本必要となったときに思いついて確認したのであるが、G-funのアルミフレーム(S、1900mm)の方が塩ビパイプより安い(税込み572円)ことがわかったので、追加の1本はG-funのアルミフレームを購入した。
カバー
以前乗っていた26フィートヨットのセールカバーを新調したときに、古いカバーを将来何かに使えるだろうと考え保管してあった。下写真のよれよれのカバーであるが、これがフェンダーのカバーにするにはもったいないくらいのしっかりした布地である。少し勿体ないかなとも思ったが、このまま使わずにいるともっと勿体ないと思い、今回フェンダーカバーに使用することとした。

製作
設計
設計といっても頭の中での想像だけで、図面も何もない。軸材の両端にロープを通すための穴を開け、3分割したプチプチを軸材に巻き付け、カバーは長方形に切断して両サイドは紐を通すための袋状の縫い付けを行いここに紐を通してプチプチに巻き付けた後に締め上げる。カバーの長辺側は巻き付けた後、手縫いする。そんなイメージを持って製作に取り掛かった。
内部の製作
まず最初は内部緩衝材部分から。下写真は軸材にアルミフレームを使った場合であるが、これにプチプチを巻き付けていく。尚アルミフレームは購入時の190cmから、約130cmに切断してある。

42/3m=14m巻き付けたあと、テープで仮止めした状態が下記。

カバー
古いセールカバーは長方形ではなかったので、カッティングを少し考えたが、結局フェンダーに必要な長方形2枚を切り出し、残り1枚は余った部分の三角形部と台形部を縫い付けて長方形にした。直下の写真は1枚切り出し、2か所の短辺を袋状に縫い付け、その一方に紐を通した状態。

下の写真は古いセールカバーからのカッティングを終えた状態。写真左端の部分(マスト側)は今回不使用である。また1個はカバーを巻き付け手縫いまで完成している。手縫いは何となく感覚での強度と縫い付けの簡易さから、途中で縫い付け方が変わったがこれで良しとした。糸はセール用の糸を使用。

下の2枚の写真は、3個の桟橋フェンダー完成後の写真である。


桟橋への取り付け
初回取り付け
新しい桟橋は気持ちがいい。最初にヨットを移動する前に、さっそく桟橋フェンダーを取り付けに行った。3個で十分かどうかは、まずは使ってから考え、必要なら追加製作することとした。桟橋のクリート取り付け用の溝を使い、自作の取り付け用アルミプレート(アルミ板材をカットし、穴あけしただけのもの)にボルトを用いて取り付け。なかなかいい感じである(と自分では思っている)。

取り付け改良
しかし、暫くすると、風で舞い上がり、桟橋の上に乗り上がってそこで安定してしまった。これでは全く役に立たない。桟橋に乗り上がらないように、フェンダーを少し下方向にも引っ張れるように、桟橋の裏側からも固定しようと桟橋裏を確認したが、なかなか簡単にロープを引っ掛ける場所がない。いろいろ考えた結果、下記写真のような空容器に水を適量入れてロープでぶら下げることとした。容器は水を満タンにしなければ浮いているので、ロープの長さで調整すれば、普段は下に引っ張られずフェンダーに不必要なテンションがかからないが、風で舞い上がろうとしても容器が水から浮き上がれずにテンションがかかる。なかなかいい感じに仕上がった。暫くこれで様子見することとする。
