ブームバングのロープ破断

ヨット整備

先日セーリング中に、バン!という大きな音がした。風は穏やかで、メインセールをリーフしていなかった時であるが、何が起こったかと見渡すと、少しブーム位置が高い。よくよく見ると、ブームバングを引くためのロープが切れていた。まだまだ未熟である。ロープの劣化に気付いていなかった。今まで如何に関心を持っていなかったかということでもある。ブームバング用ロープだったので大事に至らず良かったが、これがハリヤードやジブシートなら、もっと大変なことになっていたと思う。

今回切れたことで、初めてこのロープがダイニーマであることに気付いた。そして、周りのヨットを見ると、半分以上がワイヤーを使っていることも知った。どの程度の引っ張りが発生するのかもあまり考えたことがなかったが、よくよく考えてみるとメインセールが風を受けた時には、ブームは風下に押されると共に上に持ち上がる。この上方への動きを抑制しているのがブームバングだと思うが、まずメインシートと比較して、ブームの根本(マスト)側に付いているので、大きな力を受ける。また、滑車より下側は4本のロープで受け持っているが、切れた部分は2本のロープ(滑車より下側のロープの4倍の力)なので、その意味でも大きい力を受け持っている。と考えると、比較的大きな力が掛かっていることを理解した。こういうことも知っていれば普段からもっと注意して見ていたかもしれない。破断した部分の写真が下記。擦れていた訳ではない。前オーナーからは、「これまで交換していない。」と聞いていたので、劣化かと思う。

スプライスツールは以前購入していたので、ダイニーマを購入して、自分でスプライスしようかと考えたが、最近いろいろ忙しいので(自分への言い訳)、つい面倒になってゆうこうマリンにオーダーした。数日後に届いたのが下記。

早速取り付けようとしたのだが、自分の考えの浅さにショックを受けた。両端にシンブルを付けてもらったのだが、シンブルが邪魔で滑車に掛けられない。

そういえば破断したロープは、片側だけシンブルが取り付けられており(下写真)、「なぜだろう?」と思ったがあまり深く考えず、どうせなら両方シンブルを付けよう!と考えオーダーしたのを思い出した。何事にも理由はあるはず。もう少ししっかり考えておけば良かった。

ただ、幸いにも滑車はネジで固定されているので、これを取り外せば何とかなりそうだ。ということで滑車を取り外した。しかし、ぎりぎりシンブルの方が厚く、滑車を外しても通せない。コンマ数ミリ程度干渉するようだ。なので、次はシンブル両面を少し削り落とした。これでやっと下写真のように取り付けすることができた。良かった。

途中でヒントには気付いていたのに甘かった。なんでもできるだけ自分でやってみれば、こういう失敗も経験し、上手くできるようになるのだろう。

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