「船内泊時に不審者が侵入できないように、内鍵を設置した方がいい」という投稿を最近見かけた。あまり考えたことは無かったが確かにそうかもしれない。そんなに難しいことでもないので、設置の検討を始めた。まず思いつくのは下写真のようなスライドラッチ(呼び方はいろいろあるようで、何が正しいかは?)。シンプルで小さく設置も簡単そうである。しかし合計7か所の穴(6か所はネジ)を開けないといけないのが少し気になる。


しかしいろいろ考える中で下写真のような構造(説明が難しいので完成写真を掲載)を思いついてしまった。穴開けは2か所で済む。スライドハッチを閉じたあと、下写真で斜めになっている木製つっかえ棒を6時の位置から反時計回りに10時の位置までくるりと回せばロックされる構造である。

気になり始めたら止まらない。早速製作してみた。最初に製作したのは、木製つっかえ棒だけである。これをボルトを使って金属製軸受け(ボールベアリング)に固定し、その軸受けをコンパニオンウェイ側面に2本のネジで固定するだけ。軸受けは、調理具用ジンバル製作時(プロパン撤去と調理具用ジンバル製作 | Exciting Life Beyond the Turning Point)に使用したものの1サイズ小さいもので、調理具用ジンバル製作時に間違って購入して余っていたものを活用。下写真は、ロックしていない普段の状態で、つっかえ棒は重力で6時の方向を向いている。

設置上の重要ポイントの1つは、上写真の状態でスライドハッチをスライド時につっかえ棒が干渉しないこと。上写真だとギリギリセーフである。重要ポイントの2つ目は、スライドハッチを閉じて、つっかえ棒を反時計回りで回転させるときに、12時の位置(下写真)でスライドハッチに干渉せずに回せること。

重要ポイントの3つ目は、10時の位置まで回したときに、スライドハッチの垂直部分に当接して止まる(9時の位置を超えて回ってしまわない)こと。重要ポイントの4つ目は、ロック状態からスライドハッチを開けようとしたときに、つっかえ棒が上方(時計回り)に滑ってロックが解除されてしまわないこと(当接角度と摩擦係数が大事)。スライドハッチ垂直部に取り付けた三角の木片はこの滑り防止のために後から気付いて製作設置したものである。そして下写真はロック状態の拡大写真。

製作取り付けして感じたのは、上記重要ポイントを満足するつっかえ棒の長さと設置位置は結構ピンポイントで難しかったことと、コンパニオンウェイ出入り時に引っかかったりしないか心配なこと。最初に思いついたスライドラッチの方が良かったかな?シンプルで小型で取り付けも簡単そうだしロックも確実そう。でも折角製作取り付けしたので、まずはこのままで様子見することとする。