ワンラインドッキング

ヨット

私のセーリングは基本シングルハンドである。以前の26フィートのヨットでもほとんどシングルハンドでセーリングしてきた。何事も起こらなければ、セーリング中は特に問題無い。問題発生時の対処と、通常時に関してはドッキング、特に離岸方向の風が吹いている時の着岸時が一番苦労する。これに対しては以前からいろいろネットで調べ、DIYのツールを使うようにしていた。ヨットが大きくなった今も基本は同じだが、着岸時に用いるボートフックの太さが変わったので(伸縮式になり、太くなった)、新たにDIYでツールを作り直すこととした。

シングルハンドでのワンラインドッキング

ワンラインドッキングは、ネットで探すと多くの説明があるのでここでは説明しないが、シングルハンドでは本当に助かる方法である。着岸方向の風が吹いているときは、これを使う必要はないし、船速調整のみして桟橋に近づけば、最後は風が桟橋に寄せてくれる。26フィートヨット時代の私の係留場所は、着岸方向の風が吹いていることが多かったので、ワンラインドッキングシステムの準備はしていたが、ほとんど使ったことはなかった。なので、慣れているかというとそうではない。でもこれを持っているだけで安心はできた。シングルハンドでのワンラインドッキングで一番難しいのは、桟橋のクリートにロープをかけるという作業である。基本は桟橋に近づく前にできるだけヨットの速度と方向調整を済ませてデッドスローで近づくが、必ずしもうまくいかない場合もあり、ヨットの速度と方向をコントロールしながら桟橋のクリートにロープ端部の輪をかけないといけない。当然この作業はヨットの上から行うので、クリートを行き過ぎる前に一発で成功させる必要がある。尚、ロープの他端はヨットの中央辺りに固定するのが良いが、私の26フィートヨットにはバウとスターンにしかクリートが無かったので、コクピット横のウインチに固定していた。

Docking StickのDIY

ヨットの上から桟橋のクリートにロープを掛けるためのツールを当時いろいろ探して、行きついたのが、Docking Stickという製品である。Docking Stickで検索するとアマゾンで売っているのが見つかるが、こんな簡単なものが1万円もする。しかも必要なのは1個であるが、2個セットで売っている。

これに1万円払うのは悔しい気がして、塩ビパイプとブラインドリベットで自作することとした。今回はボートフックの太さが変わったので、再製作。これまで使っていたものが下左の写真、混載製作の完成品が下右の写真である。ボートフックに取り付ける部分の太さが異なる。

見栄えはあまり良くないが、これで十分機能する。製作上のポイントは、ボートフックの太さにあった塩ビパイプを選定(とは言っても塩ビパイプは規格品なので自由にはならないし、理想はもう少し肉薄なもの)することと、ボートフックに取り付ける側の塩ビパイプの外れやすさの調整である。これが緩すぎるとボートフックにうまく固定できないし、強すぎると桟橋側クリートにロープをうまく掛けることができない。製作で一番時間がかかったのが、この調整。実際にボートフックに取り付けて、そこから手で外してみてその強さを塩ビパイプを少しずつ削りながら調整した。また着岸時の操作性を考えて、着岸時に桟橋側となるライフラインに塩ビパイプでボートフック建てを設置(下写真)。

これがなければセーリングに出るのが怖かったが、これで準備完了。実際の着岸時にはロープの他端をヨット中央部のクリートに固定して、デッドスローで桟橋に近づき、ボートフックと製作ツールを使って桟橋側クリートにロープの輪を掛ける。これでうまくいくはず。後は微風のタイミングを狙って、最初のセーリングに出たいと思う。

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