防水パッキンテープ

ヨット

コックピットにある荷物入れの防水パッキンが下写真のように完全にへたっている。ただ前オーナーからは、ここから水が入ったことはないとのこと。確かに構造上、余程ヒールして蓋の部分が水没でもしなければ、少々波を被ったくらいでは水侵入しないのは理解できる。でも気持ち悪いので交換することとした。

パッキン選定

まず、どの程度の厚さのパッキンが必要か調べる必要があるが、これが難しい。蓋を閉めれば外からは見えないので、ロッカー内に入って隙間高さを調べたという人もいた。私は粘土をここに置いて挟み込み、どのくらいの隙間があるかを調べた。位置によって異なるが、大体12-15mm程度。なので20mm厚さのパッキンにすればいいだろうと考えた。元々のパッキンがどんなものかわからない程劣化していたが、しっかりした防水パッキンにしたかったのでいろいろ調べた。そしてネオロン角紐というのがしっかりしていて良さそうなので、断面20mmx20mmのものを少し高価であったが、必要量の5m購入。それが下記写真である。

失敗1

ところが、蓋の裏側に張り付けて初めて気付いたが、ネオロン角紐はしっかりしていていいのだが、思ったより硬い。これが蓋全周となると(蓋によって異なるが)1mを超え、蓋が閉まらなくなった。少し抑えてロックができれば、暫く放置すればパッキンがへたって丁度よくなるかも?と淡い期待ももったが、ロックできないほど硬かった。ネオロン角紐単体を指で押さえた時にはそこまで気付かなかった。失敗である。なんとかならないかいろいろ考えたが、無理をすると蝶番を傷めそうで結局諦めた。もう少し薄い15mm厚さ程度のネオロン角紐にすれば丁度いいのかもしれないが、隙間が空いても嫌である。ある程度しっかりしたパッキンだと反力も強く、蓋を閉めた時の潰し代の許容量が小さくなる。なので一旦は、価格が半額以下で、ネオロン角紐のように皮がついていなくてかつもっと柔らかいスポンジ状の防水パッキンテープとすることにした。皮がついてなくても、一応防水用との記載があったので、防水できるはず。これだと柔らかいのでネオロンと同じ厚さ20mmのパッキンでも丁度いい感じで蓋を閉じることができた。逆にすぐにへたってくるかもしれないが、暫くこれを使ってみて、もし劣化してきたらそのタイミングで考えることとした。そして実際に貼り付けてみて、蓋を閉めた時の反力はいい感じになったのであるが、、、、。

失敗2

実はもう一つ落とし穴があった。蝶番側(奥側)のパッキンが、少しずれた位置に張り付けたような感じでいい感じの当たりが付かない。パッキンを貼り付ける位置は場所をしっかり計測し、マジックで貼り付け中心線を書き、しっかりとそこに張り付けたはずだったのだが。最初は貼り付け位置が悪かったと思ったが、よくよく観察すると新たな発見があった。しっかり考えた訳ではないが、私の勝手なイメージ(横から見た断面図)は、下図左の様である。この図では黒実線が船体、緑が蝶番、ブルーがパッキンである。勝手なイメージは蓋を閉める時に、下図左下のようにパッキンは上から下に下がり(赤矢印)、シールしたい部分に当接して圧縮されるという風に思い込んでいた。しかしよくよく見てみると蓋の厚さが結構あり、下図右及び下写真のように蝶番のリンク部より、パッキンがかなり下にある。従って、蓋が閉まるときには下図左下のようではなく、右下のようにパッキンはかなり横からシールしたい部分に近づくので、特にパッキンの圧縮代が大きい場合はシールしたい部分のエッジ部に引っかかってしまうことがわかった。その結果、パッキン貼り付け位置がずれたような圧縮痕が付いていたのである。まあこれでもそこそこシールできていそうであるが、不覚であった。構造的な問題かもしれない。パッキンの圧縮代をよほど正確に見積もらないと、うまくパッキンが機能しないからだ。でも一旦これでパッキンを貼り付けてしまったので、当面はこれで様子見とすることにした。最近いろいろな改良を加えてる中では、比較的簡単な作業のつもりでいたが、なかなか難しいものである。

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